第62期将棋名人戦 第2局
日時
2004年4月25日(日)〜27日(火)
場所
白木屋グランドホテル
主催
毎日新聞社

歓迎前夜祭

第62期将棋名人戦第2局が白木屋グランドホテルにて開催された。4月25日(日)には第62期将棋名人戦山口対局歓迎将棋大会が午前10時から同ホテルで開催され、午後6時30分からは両対局者を交えての歓迎前夜祭が開催された。

会場は160名を越すたくさんの方が来場。両対局者が入場されると多くの人から拍手が送られました。
まずは岡部仁氏<毎日新聞社西部本社編集局長>による挨拶。そして松林正俊氏<長門市長>、藤田平二氏<長門商工会議所会頭>の歓迎の挨拶が行われた。

そして本日来られた先生方のご紹介が行われた。
<順に、加藤一二三九段(NHK解説)、淡路仁茂九段(立会)、羽生善治名人、森内俊之竜王、阿部隆七段(副立会)、矢内理絵子女流三段(NHK聞き手)>


次に日本将棋連盟を代表されて淡路仁茂九段が名人戦の歴史や、両対局者の紹介などの挨拶が行われた。
両対局者へ白木屋グランドホテルの女性2人から花束の贈呈、そして白木清司社長より両対局者へ記念品(萩焼)の贈呈が行われた。
そして村田哲夫氏(県議会議員)の乾杯で祝宴が開会された。

さすがに知名度バツグンのお二人。多くのファンから写真攻めにあうが、いやな顔をされず写真撮影に対応された。

明日の対局を考慮されて両対局者は1時間程度で退席。その後に太鼓の演奏。そして加藤・淡路・阿部三先生による明日からの対局の大胆予想が行われた。第1局の森内竜王先勝で、注目の第2局のためたくさんの戦形が予想された。加藤九段のユニークなお話に多くのファンから歓声が上がった。
大変に盛り上がった前夜祭も大西倉雄氏<県議会議員>による一本締めで閉会。明日からの対局を楽しみにしたい。


●将棋界には様々なタイトル戦がありますが、その中で最高峰と呼ばれているのが「名人戦」。プロの将棋棋士がA級からC級までに分かれて戦うのが「順位戦」。その順位戦の一番上のクラスがA級10名です。そのA級順位戦で1位になった挑戦者と名人が4局先勝で戦います。
●名人戦は2日間制。持ち時間は各9時間です。
●前年の名人戦は森内竜王が名人で、羽生名人が挑戦者の立場。4勝0敗で羽生現名人が圧倒的な強さでタイトル奪取!
●今年のA級順位戦は森内竜王が前人未踏の全勝で、ぶっちぎりの挑戦者へ…昨年の屈辱を晴らすべくライバル再戦!

対局1日目

いよいよ4月26日(月)に白木屋グランドホテルの貴賓室にて第2局が始まった。午前9時、淡路仁茂九段の一声で両者一礼。第1局は羽生名人先手で、今回は森内竜王の先手で第2局がスタートした。

森内竜王の第1手は▲7六歩。注目の羽生名人は△3四歩。その後、戦形は最近流行の横歩取り8五飛車戦法になった。
2階大鵬の間では加藤一二三九段・矢内理絵子女流三段による大盤解説が開始され、午前10時からはNHK衛星第2放送で生中継された。タイトル戦にしては、お互いの差し手が早く、定石通りに進行。午前11時には一旦中継が終わり、淡路仁茂九段阿部隆七段による解説が始まった。後手の△8八歩のところで次の一手が行われ、▲同銀を予想された方の中から、記念品が贈呈された。

12時に昼食休憩に入り、13時から午後の部が再開。14時からは阿部七段による指導対局が行われた。(10名ほどの参加者と現在の局面から先手後手を決めて指す対局)

この戦法はとても激しい戦いになりやすく、初日から駒がぶつかり合う展開。午後5時の放送再開された時点でもう封じ手が行われるだろうと予測だったが、森内竜王の自信の1手で放送1時間内で数手進む。後手△1八飛の王手の段階で59手目、森内竜王の封じ手となった。

優勢の選択が非常に難しく、解説の方々によると甲乙つけがたいようだった。やや森内優勢という声が多いようですが…加藤九段の封じ手予想は▲6九王もしくは▲2八歩のどちらかだろうとのこと。森内竜王の自信溢れた差し回しか、それとも羽生マジックが炸裂するのか、明日の対局は益々目が離されない!


対局2日目

あいにくの雨が降る天候の中、2日目の朝を迎えた。封じ手は予想通り▲6九王。その後、△6七桂に▲7四歩。ここまでは30分で進み、ここから羽生名人の大長考が始める。午前中の放送も終わり、大盤解説が始まっても名人の手は進まない。ここで「次の1手」が行われ、△2三銀と△8八桂成に絞られた。

午後2時からの大盤解説に本日来られた青野照一九段(上の写真左)と淡路九段が解説された。午後2時30分に4時間(昼食休憩を入れて5時間)の大長考の末、△8八桂成が指された。「次の1手」の正解者も16名と大変少ないほどの手であった。

午後4時から生放送が開始。会場は100名を越えるファンで埋め尽くされた。(中の写真は放送開始直後)控室での検討の結果が加藤九段より説明されるが、どうしても羽生名人に勝ちがないという検討に…生放送中も羽生名人の手に勢いはなく、やや形つくりの感があった。午後6時までの放送中に投了もあるのでは?と思われたが、森内竜王の手番で夕食休憩に入る。

午後7時からの対局再開で、完全に勝ちを読みきった森内竜王が正確な指し回し。▲7一飛で午後7時30分、羽生名人投了。(下の写真は投了直後)

結果的には▲7四歩が森内竜王の会心の1手で、その後後手に有力な手がないため、羽生名人の大長考に繋がったそうだ。これで森内竜王の2連勝。 第3局は5月12、13日(水・木)に鳥取県羽合町で行われる。


こんな夢のようなカードが長門で開催されたことにまず大感動。大変難しい将棋で、素人には何がなんだかわからないような展開であった。しかし、本物のプロを気迫をこうして感じ、大変いい経験をさせてもらった。たった1手で勝敗が決まってしまう、このプロの世界を肌で感じたような気がする。
会場には全国各地から将棋ファンが集まり、多くの人で賑わった。「長門はいいところですね」という声を聞き、こういう形での長門のPRもあるんだな…と実感。(K)


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